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beata undine

学期初めのホームルームの時間、クラスで話し合って自由授業の内容を決定することになった。俺はポルノ女優、beata undineのために朝鮮語の授業を推し、そしてそのままそれを自由授業の枠へ押し込むことに成功する。俺の隣の席に座っている彼女に対して俺は好意を寄せていた。しかし、彼女は聾者なのである。

朝鮮語の授業が始まった時、クラスメイト全員がそうであるように彼女も水着姿をとっていた。この授業の受けるうえでの必須なルールなのである。教壇に立った講師は、まず、小手調べとして朝鮮語の聞き取りの軽いテストを行った。講師が流暢な朝鮮語を繰り出し、クラスメイトがペンを捌きはじめる。彼女も必死に講師の口の挙動を読み、周りに着いていこうとしていた。しかし、彼女の机に広げられている紙面には空白が目立っている。テストが終わり、講師は、学期末の試験は今回行ったような朝鮮語の聞き取りであると皆に告げた。クラスメイトは先程の難易度もあってゲンナリした声を挙げるが、聾者である彼女はそれら含めてすべてに対して置いていかれている。

俺は授業を受けながら、彼女への理解がまるで足りていない自分を嘆いた。俺がこの授業を推した理由は結局彼女のためにはなく、ただその水着姿を見たかっただけなのではないか。授業が終わった今、彼女が未だ知らぬままでいる学期末のテストの内容を告げるタイミングが掴めない。
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