醒めない

7/27発売のニューアルバム。
ロック色や今時のJ-POP的なアレンジが多くて原点回帰の要素は少なめ。
代わりに見られる要素はずばり、解放。
歌詞のハジケ具合や今まで見られなかった曲の展開が多く、やりたい事をやってるという印象を受ける。
とくに今までとは違った方向――たとえば政治色や自由への強い思想――へ毒気を増した歌詞は、なんだか複雑だ。
しかし、そんなエネルギッシュな方におでこを向けた歌詞の中にも繊細な受取人に解釈を任せるフレーズが大量に用意されてるのは流石といったところ。
原点的なロックから風変りなやつ、一般的スピッツイメージの綺麗系まで揃った14曲中、俺が一番好きなのはハチの針。
「凄いよ泳げるのハニー 滅びてなかったゲンゴロウ」ってなんじゃそりゃ。
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醒めない


まだ全貌を聞いていないので感想は置いとくとして、とにかくアルバム発売日が待ち遠しい。
初期の内向的な表しとサウンドが好きな俺は最近の丸みが帯びた曲に対して少し満ち足りない物を感じてたのだけど、今回のアルバムはタイトルから見るに色物が多そうで無性に胸が躍っております。
「子グマ!子グマ!」「モニャモニャ」って、なんじゃそら。

プール


歌詞中に一切現れないプールを肌に感じる程までに雰囲気が作り込まれた、サウンド面に力を感じる一曲。
深く、透けるようで、それでいて艶めかしい夜のプールが目に浮かぶ事だろう。
そんな熱気と水の冷たさが混ざりあったような空気に乗るのは二種類のワード。
「夏蜘蛛」や「でこぼこ野原」といったエロチックな表しと、「壊れそうな笹船」や「風のように少し揺れながら」という現実から少し遠ざかっていくような、逃避した二人の世界の描写。
当時のスピッツの雰囲気を凝縮した至極の四分間。オススメ。

日なたの窓に憧れて


この曲の良さは何と言っても出だしのワンフレーズ。
「君が世界だと気づいた日」って、いいよね。
色々恋を表す詩はあるけどそいつらは捏ねて洒落ての騙ったモノで、表現としては味わえても純なる気持ちとしては頂けない。
対してこの「君が世界だと気づいた日」は恋の酩酊感を極限にまで濾過した故の、ズシンとした衝撃がある。
やっぱりどんな物も彫琢すればシンプルに落ち着くね。歌ってる事も暖かい窓辺で君といたいってだけだし。
そういうのが本当の恋かもしれないと思わせる説得力と味わいがある一曲。

ハートが帰らない


こういう恋してるのかしてたのか分からない酩酊ソングは両想いのラブラブワールドと捉えて詩の世界に入り浸るのもいいですが、歪んだ片思いの末の、身勝手な言い分の羅列として味わうのも趣があります。
ロビンソンの「誰も触われない 二人だけの国」とか、恋のうたの「僕がこの世に生まれて来たワケにしたいから」とか。
この曲は「都合良すぎる筋書き」とある程度の自覚はあるみたい。自分と相手しかいないとそうなっちゃうのかもね。