髪の毛

自分の髪の毛にハサミを入れていく。
失敗してないか、何度も何度も鏡を見ながら慎重に。
そして、出来上がった。敷いていた新聞紙には、髪の毛が山盛りになっている。
ふと、手ぐしを入れてみる。
針みたいにわがままになった髪のせいで、指の間がくすぐったい。
それが楽しくて、何度も何度も手ぐしを滑らせていく。
すると、手の平に、ほこりのような柔らかい物の感触が広がった。
手を動かすと、その何かも連動して、頭の表面にチクチクとした刺激が走る。
思い切って引き抜くと、新聞紙のにも劣らないほどの量の髪が毛玉として現れた。
鏡を見ると、その一箇所だけが無様にハゲている。
慌ててセロハンテープでくっつけた。その拍子で反対側の同じ場所も腐ったイボみたいにポロリと落ちて、泣きたくなる。
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おっさん夢

平行世界にて、地球と同じ座標に位置する星。
両星は、お互いの存在をかけて、定期的に戦うことになっている。
敵星の代表であるオッサンを、地球の少年とそのお姉さんが追い詰めた。
お姉さんが持っている大型ハンドミキサーのような武器で、オッサンの体を部位ごとに分解していく。
腕を切られ、足を切られ。ついにオッサンは、胴体と顔だけの状態に。
しかしオッサンは、ニヒルな笑みを浮かべている。お姉さんは一度分解した腕を更に細かくしようとしていて、それに全く気づいていない。
すると、猛烈な速さでオッサンが動いた。胴体を一反もめんのようにしながら少年の元へ飛んでいき、シャツの腹の方から中に滑り込む。
オッサンの乳首責めが始まった。悶える少年。見かけによらず、オッサンはテクニシャンだ。
お姉さんが「耐えるのよ」とか「出しちゃダメよ」と叫ぶ。しかしオッサンはペースを上げ、少年を導いていく。
オッサンの顔がシャツから出ると、すかさず口を使ってズボンのチャックを下ろし、焦らしプレイが始まった。
口にふくむかふくまないか、その境を忍び寄るヘビみたいにいやらしく攻める。少年は期待に縛られ、オッサンの顔が近づくたびに熱い吐息を漏らす。
決まった。パクついた。少年が突然の快感に高く短い声を上げる。。
ここからカメラは少年の顔をズームイン。よじれていく少年の顔を克明に映し出していく。

プール

やけに視界がぼやけているので体を動かしてみると、冷たくて重いものがついてくる。
それで、水の中にいるということに気がついた。
とりあえず蹴伸びをしようと足を盲撃つが、固いものには一切出くわさない。バランスだけが崩れそうになる。
そして、実際、体勢がおかしくなっていたらしい。さっきまで見えなかった照明らしき白いモザイクが、やけに遠く感じる場所で揺れていた。
と、何か大きなものがそれを遮る。
海藻のような深い黒色とそれから生えるいくつかの肌色。見当もついていないのに欲がうずいた。女子小学生。
手をそちらに伸ばして肌色の一つを掴みとる。輪っか状になった指に収まる腕かなんかは、力を入れるのが申し訳なくなるほどに細く感じる。
しかし、ぐいと引っ張る。力任せに重さを自分の体に寄せていく。助かった。掴んだのはちょうど腕らしい。抵抗もないので、そのまま抱きしめる。

ソープ駅

ソープ。
白いタイルが敷き詰められている。
俺は全裸で、腰から下は漏らしたせいで糞まみれ。
それを女が洗う。混ざるから、肌を隠していく泡はすこし土の色。
シャワーでゆすがれ、ドアを開ける。駅。振り向くと、障害者優先トイレのスライド式のドア。
構内には人気がない。遠くに自動改札機が並んでいるのが見える。

呪怨

この別荘は呪われている。
家族は気づいていないが、俺は知っている。
しかし、俺は末っ子。誰もそのことを信じてはくれない。
呪いの正体も分かっている。
呪怨という映画。呪われた家に入ることで紡がれる負の連鎖。それがこの別荘にまで及んだのだ。
室内は危険だ。駄々をこねるフリをして家族を外へ連れ出す。
父がハンドルを握る。車が走る。ドンヨリとした雲。大粒の雨がボテボテと窓を叩く。ウィンカーが左右に振れる。ガードレールが逃げ場をなくしているように見える。
この高速道路は分岐が多い。