ベッド寸法

俺が寝ているベッドの周りで誰かがちょこまかと動きながらそれの寸法を測っている。縦いくつ横いくつと結果を読み上げる声に続き、「お昼はいらないよね」という俺に対しての問いかけが混じった。どうも母親らしい。近くに置いているダンベル群に足をとられたらしく、何か大量の小物が崩れるような騒々しい音が足の方から響く。
ちなみにこれ、夢なのか現実なのかいまいち分からない。
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玄関先にて父親からマリファナを買ったと告白される。海外から仕入れたらしい。
最近読んだそっち方面の本のことを思い出しながら、俺は、引き寄せの法則ってのは事実あるもんだなぁと考える。
本当はお前が五歳の頃にいっしょに吸いたかったんだが、と続ける父。くれくれとねだる俺。
結果、ブツが届き次第、二回分の譲渡を受けることになった。頭の中に、タバコ型のそれが浮かぶ。

1/3の夢

友達とバス旅行中。大学の友達ではなく、高校時代のサッカー部の奴らとである。帰りは特急の方が安いなどという会話をこなす。
車内は狭く、俺の横に置かれた友達のリュックに対し窮屈に感じる。灰色の、腰にタスキみたいにぶら下げるタイプ。
うたた寝から目覚めると、車内の全員が各々の飯を食っていた。30分の長めの休憩らしい。何時に終わるのか友達に聞くと、残り十五分程度しかないとのこと。
バスから降りると辺りにはコンビニが三軒。タバコの自販機が二軒。それを確認し歩きだすと、サイフを車内のリュックの中に入れ忘れていることに気がついた。
サイフを救出し終わり、そして再び車外。カレー飯が食いたいなと思ってコンビニを巡るが見つからない。
残り猶予はわずかであろうと察しながら、頭より高い位置にある自販機を見上げタバコを買おうか迷う。ピアニッシモが恋しくなり探すが見つからない。休憩中の飛行機に乗り遅れそうになる。
飛行機内の階段を上がっていると激しいエンジン音に見舞われた。しかし、不思議と揺れはない。理科の実験で使うような簡易的な図、揺れる建物とその中にいる人間。それが頭の中に浮かび、そしてなるほどなと納得する。
二階の階段は見つかりにくい場所にある。今日、道を間違えたのは三度目だ。自分の愚かさに嫌になりながら、乗組員に会ったらなんと説明しようか考える。タバコを買おうとしたら遅れましたと正直に言おうか、嫌でもそれはどこかバカっぽいな、とかそんな感じで考える。
三階の衣装スペースでキャビン・アテンダントのお姉さんと出会った。こちらを見るなり目を丸くして驚くお姉さん。さっきはすいませんと俺が先制。揺れませんでしたか。いいえ大丈夫です、すいません。普通にいけばいいんですかね。
客室に付くと、そこは教室になっていた。自分の席に着席すると、周りの奴らは俺が死んだという体でふざけて驚き出す。何回か漫才的なやり取りを行うが、その内容は忘れた。

ココリコ田中が家族とのエピソードを語っている。母親の性根が悪いという話で、母親から受けた嫌がらせや罵倒のエピソードを次々と口から紡ぎ出している。ダウンタウン浜田の「お前おかんに嫌われすぎやろ」というツッコミが場外から飛び出す。

パソコンを見ている俺。なにか衝動を煽る品物を見たらしく立ち上がってしまう。
そして首を左に45度。窓越しに見えたのは、同じく窓越しに俺を見つめる隣室の母親の目。正直怖いなと思う。じっと見つめて威嚇するが、その目の色はみじんも変わらない。

羽蟲

開けっ放しの窓から侵入した羽蟲が部屋の中に無数に湧いている。キーボードの下やモニターの裏側など、丁度ホコリと同じような位置に集まっているコロニーを手刀で払いながら一網打尽作戦の下準備。
部屋の明かりを消して、モニターの光源に奴らが集中するところをスプレー片手に待ち構える。不器用なのが服の内側に入り込んだりしてそれにあくせくしていると、何故か気がついたときには部屋の明かりが再び灯っている。
モニターの一面に黒い粒がびっしりとひっついたところでスプレーを噴射した。逃げ出すやつも多いが手応えもある。光に照らされたモニターの付近に小さな死骸が積もっていくのがよく見える。

何度かコロニーの破壊と誘き出しを繰り返し、事を片付けた後は地下の食堂施設まで出かけることにした。エレベーターを降りてすぐの紙コップ形式の小型ドリンク販売機でホットココアを一つ買う。
時は早朝だというのに、頭にコック帽を被った給食係のスタッフが廊下をせくせくと往復していた。機械仕掛けの廊下唯一の光源である非常口の緑が、その白い制服をすこし緑色に染めていた。

ミズミミズ

洞窟の岩にできた小さな穴に住む光る虫。俺は土ボタルだと答えたのだが、昆虫博士によるとそれは間違い。
正解は新種のミミズ。ミズミミズだとかそういう名前で、成体は多数の幼体を体にまとうことで子孫繁栄を叶えようとする。
穴の中のミズミミズが体を震わせた。幼体達は母体を離れ、新たな土地へ風に乗りながら飛んでいく。空気の流れに乗ってふわりと上昇していくその姿は、タンポポの綿毛の旅立ちとよく似ていた。
子離れを済ませたミズミミズの体には、その幼体達一匹一匹が過ごしていた小さな穴がいくつもぽっかりと空いていた。その中は赤いあかい肉の色。置いてけぼりの子供が出来ないように、すっかり禿げた今も体を丁寧に震わせていた。