俺とこのブログについて

こういうのは開設後にすぐ作るべきなんだろうけど、ダラリダラリと過ごして早一年。
今後はスマホからの閲覧も増えるだろうからアクセス端末によって見れたり見れなかったりするプロフィールよりこっちの方が良いだろうと思い立った訳でございます。
そんなこんなで軽い自己紹介。俺の事を知ってる人も知らない人も、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。


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歩くたびに痛むとあって、どうも魚の目というのはひとつ出来てしまうと生活の豊かさにすら影響を及ぼす。
タバコの火を押し付けたら神経と共に痛みもなくなるとか、ないかしら。足の薬指ぐらい不随になったって、この痛みがもたらす苦痛より遥かに軽い、些細な不便感だけで済むであろうし。
今貼っているパッドの効きが悪かったら、腹をくくって病院に行こう。結構大きめの代物だから、費用が怖い。饅頭の類じゃなく。

駅と飲食店

立った拍子にスポーツタオルと上着3つが車内に散らばり危うく乗り過ごしてしまいそうになるが、なんとかドアを抜けてホームに立つ。大勢の人が目の前を行き交っている。特にごった返しているのはエスカレーターの乗り込み口付近。手荷物の多さも相まって、なんだか不安になる。

しばらく流れに身を任せ、最後は一歩踏み出す。邪魔にならない場所で手荷物が欠けていないか確かめてみると、タオルがない。参ったなぁと人混みが落ち着くのを待っていると、エスカレーターを上がってきた女性がタオルを差し出してくれた。礼をいい、二回目の確認。3つの内の1つ、上着がないことに気がついた。

上着の居場所を探るためにホームを見下ろす。客の姿はまばらになっているが、その代わりに青い制服の駅員が点々となって灰色の床を歩きまわっていた。業務用の掃除機のような見慣れない機械を扱う者もいる。

横を見ると、エスカレーターに乗る人々の列はまだまだ続いていた。しかしやけに皆は俯いている。見ると、知的障害者らしき人が数字をぶつぶつと唱えながらニタニタしていた。気まずそうなその場の雰囲気が、ある程度離れているこっちにまで伝わってくる。揺れるリュックに迷惑そうにしていたオヤジが「ここは数字を数える場所じゃないんだよ」と怒鳴ったのも無理はない。

駅を出てすこし歩き、適当なベンチに腰掛ける。そして身だしなみを整えようとするが、なんせ全部合わせて五枚も服を着てるだけあってなかなかいい感じにならない。それで悪戦苦闘していると、目の前にある飲食店の入り口で呼び込みをしている女性が目についた。ホステスみたいな格好をしている。若い男を言葉巧みに誘い、店の中に通していた。

そのホステス風がこちらに話しかけてきた。「きみ、ドラえもん?」とのこと。俺が「みたいなもの」と返すと笑い、「ひとりなの?」と更に訊いてくる。「ドラえもんでも人間でもないから、一人」と返す。感心したような顔。

どうやらここは、混雑時、客を待たせるためにあるベンチらしい。そのため、ここで着替えるのはやめた方がいいよとのこと。「監視カメラもあるし」とそれを指で示す。調子に乗った俺がそれのレンズに向かっておどけると、入り口から恰幅がいいおばさんが大勢ドタドタと現れた。開口一番に出て行けと叫ばれ、そして始まったのは「たしかにここも客は少ないし――」という回想シーン。

ここの主要客層である家族連れが同じ地域内にあるからあげ屋に奪われてしまったのが、ここ最近の売上低下の原因らしい。しんみりとした雰囲気になったが、おばさん達――特に社長――の怒りは収まらない。去るための身支度のはずみで落としたタオルを拾おうとすると「やめろ」と叫ばれ、帰りしなには「自分で働いて金も稼がず、今まであった一番の偉い人間が学校の先生のくせに」とキャンキャン言われた。「地位や金がすべてなんですか」と語尾がつまりながらも返すと社長は一瞬はっとしたような顔をしたが、またすぐにもとに戻って顔を真っ赤にする。

アコギ

アコースティックギターを遂に購入した。
遊び方の宝庫ですよ。アレ。

インドにて

用事を済ませ、宿に戻ろうと思ったが、前方にある市場の騒がしさに興味が湧いた。
遠くに見える巨大な門の口から覗くのは、多くの人と車、そしてそれの背景として蠢いている黒く大きな肉の壁のようなもの。
ガイドの女性は、それを、「象が暑さをしのぐための気持ちいい戦い」と説明してくれた。
門の口の中、ようやくの日陰に一息つきながらそれを眺めて感心する。
それは、象の数珠つなぎ。
長い鼻が、前を進む象のケツにめり込むようにしてぶっ挿さっている。そして、そいつのケツにも勿論長い鼻。
さすがインドだなぁと感心する。足元に立つと、丘のような巨体の背中に乗っかっている小屋はもう見上げてでしか見ることができない。そのスケールにくらくらする。
日陰が待つ門へと戻ると、暗い通路の横脇に店のようなものがあることに気がついた。
フリーマーケットの様に簡易的な作り。店主はいない。一番手に取りやすい場所にある目玉商品は、パーツごとに分類され透明な袋に入れられたレゴブロック。横の棚には、進研ゼミの付録らしき計算ゲーム機。
どうやらここは、一応の日本ショップであるらしい。
しばらく品揃えの程度を確かめていると、突然背中からやってきた片言のイラッシャイにびくっとなった。
振り向けば、そこには店主らしきインド人。ニコッとして、そしてさっそく口を動かし始める。同時に、計算ゲーム機の横に積み重ねられたプロジェクターを一つ持ち上げ、腕に抱えながらホコリを払い除けだした。
付け込まれるのは勘弁だと、体全体で店すべてを指し示しつつ「全部ノー」と繰り返す。それに対しては店主は、「オッケーオッケー」と少ししょげた反応。
その様子に、「全部ノーだけど――」と、改めて語尾を伸ばす俺。店主がこちらを見つめる。しかし、結局いい言葉が見つからず、「頑張ってね」に着地した。笑い出す店主。通り過ぎざまに背中をパシッと軽く叩かれる。
店の反対側のスペースには梯子があって、店主はそこから外に出るようだ。その背中を目で追いながら、悪い奴ではないんだろうなぁと考える。そして、もう少し一緒にいてみたくもなってしまう。
店主の顔が上から差し込む光で照らされるぐらいになって、やっといいセリフが頭に浮かんだ。
「他に、店はやってないんですか」と、梯子の元に駆け寄って、見上げて、合図して、一声かける。

インドの街を店主の後ろに着きながら歩く。
時折、頭部と関節部に黒い鎧を装着した、カブトムシみたいな格好のインドの兵隊達とすれ違う。なぜか晒されている腹筋は、揃いも揃ってモナカみたいにパッキリと鍛えられている。
その威圧感に「めっちゃ緊張するなぁ」と呟くと、「かなーりドキドキね」と店主。気が付くと、そろそろすっかり街のはずれだ。
港の波止場のような細長いコンクリートの上に俺たちはいた。その下は、海ではなく砂。
店主に続いて、俺もそこへ飛び降りた。しかし、岩の影から白いものがこちらに向かって駆けてきたので、慌てて元の場所へよじ登る。
立ち上がりと共に正面を背後へ返すと、その光景にギョッとなった。俺が先ほど降り立ったちょうどその場所で、高い壁を乗り越えるべく跳ね続ける、白い毛に覆われた見たこともない生き物。その跳躍が頂点を迎えるたびに、キツネザルのような顔と鋭い牙がちらちら見える。
「パンナーだ」と叫ぶ店主。続くのは、気をつけろという忠告。どうすればいいのか一瞬迷う。
そして、店主の元にさえ辿り着けばあとはどうにかなるだろうと踏んだ俺は、タイミングをあわせ、パンナーの頭上を走り幅跳びの要領で飛び越えた。しかし、地面に着地してもなお店主は動かない。大きな獣が四つ足をドタドタと動かして駆けてくる砂音がした。パンナーに追いかけられる死に物狂いの俺を見て、店主は遠くから「心配になってきたよ」と苦笑する。

いつの間にか、俺はパンナーのwikipediaを見ている。やはりキツネザルの一種らしい。前書きが長く、生態や獰猛性など、本旨まで中々辿り着けない。